運行状況

にしてつの"ひと"

線路をまもる"ひと"

休むことなく走り続ける西鉄電車。その安全な走行を支えるひとつに絶え間ない線路の管理があります。
今回は、線路や鉄橋、高架など、西鉄電車の定時運行に必要な改良・維持管理を行う鉄道事業本部 施設部 保線課にお話を聞きました。

鉄道事業本部 施設部 保線課 施設係

(左から)
菅 忠臣さん
趣味は魚釣り。入社22年目のベテラン。

係長 平嶋 吉信さん
ゴルフが趣味。最近はコロナの影響でなかなか行けていない。入社30年目。


鉄道事業本部 施設部 保線課 軌道係

(左から)

小山 修平
さん
2021年入社の新入社員。熊本県出身。特技は書道。

志波 浩次さん
最近は子どもと遊ぶ時間が癒し。入社23年目で、新人の指導係も務める。

古賀 泰史さん
入社2年目。福岡のまちづくりに貢献したいという思いで入社。

鉄道事業本部 施設部 保線課 工事係 

入口 幸磨さん
多趣味。最近はアニメ・ゲームにはまっている。入社20年目。

―――――保線課は、どんな業務をされているんですか?

平嶋:保線課の業務は、レールがメインの「軌道系」と、高架橋の柱や橋梁を専門とする「構造物系」とで大きく2つに分かれます。分かりやすいところで言うと、連続立体交差事業は高架橋をたくさん建てているので構造物系に含まれますね。

志波:私たち軌道係は線路の保全が主な業務です。線路にまつわる、レールや枕木、砂利石(バラス)など電車を安全に走らせるための補修・改良の計画・実施を行っています。8名ほどのメンバーみんなで天神大牟田線(太宰府線・甘木線含)を管理しています。日々の巡回や軌道の定期検査で補修や改良が必要な箇所を特定し、工事実施前の調査を行います。調査結果を踏まえて補修・改良工事を実施しています。 線路は電車が繰り返し走ることでゆがみが発生するので、定期的にその歪みを計測して基準に満たないものを補修・改良していきます。

入口:工事係では、耐震補強工事を行っています。高架橋や鉄橋など、構造物の耐震補強です。ほかにはホームの大規模改良工事なども担当しています。大がかりな工事はしたいと思ってすぐにできるものではないので、社内外の関係者との調整など、舵取り役となることが多いですね。

平嶋:施設係は、高架橋や鉄橋などの構造物の維持・管理がメインです。日々検査・点検などを行っています。

線路内設備の計測。レールの摩耗をチェックしています。(安武〜大善寺間)
レールの高低に狂いがないか、目視でも確認します。

―――――ひと言に保線課といっても、線路を専門にする方と橋などを専門にされる方で全然業務も違ってくるのですね。入った時から分かれているのでしょうか?

入口:線路のことは学校というより、入社してから学んでいます。振り返ってみると、学校にいる時より会社に入ってからのほうが勉強しているかもしれません笑
若いころ、聞き慣れない言葉があると、設計や工事の実務を交えながら覚えていました。今でも国から出される通達や基準、設計の本など、一生懸命、文献を読んでいますね。日々勉強です。

―――――入社して覚えることが圧倒的に多そうですね。学生の時はどんな勉強をされていましたか? 

小山:学生の時は土木関係を勉強していました。大学の土木では地盤や河川を中心に学んでいたので、鉄道の線路は一からの勉強です。私は今年入社したので先輩の現場に同行し、わからないことがあればすぐ調べて知識を増やす、の繰り返しです。

左右のレールの継目を「レーザースコヤ」という器械で測定しています。継目位置にズレがあるままレールを交換すると、どちらか片方が繋がらない恐れがあります。
線路下を横断している管(雨水や生活排水の管)は全て日常点検の対象です。数百本にわたる管の健全度を、カメラを用いて目視・判定しています。